七夕は日本だけの行事・・・ではなく、そもそも中国から伝わりました。では、日本と中国だけで行われているのでしょうか？調べてみると、意外な国が七夕をお祝いしていました。今回は、世界で行われている七夕の風習や行事などを紹介します。

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七夕の起源

まずはじめに、七夕の起源を紹介します。七夕は、様々な風習文化や暦などと同様に、中国から伝わってきました。

はじめは中国から

もともと、中国の行事として七夕（しちせき）がありましたが、それが日本に伝わった際に後述の棚機津女（たなつばめ）の風習と合わさって「七夕」が生まれたと言われています。また、織姫と彦星の伝説や短冊に願いを書くという風習も中国から伝わりました。

中国の七夕

日本の七夕の起源と言われている中国ですが、現在では、日本で言うところの「バレンタインデー」のようなイベントが行われています。その日は、男性から女性へプレゼントをして過ごしているのだとか。何だか意外ですね。その風潮を良しとせず、年配の方は嘆いているのだとか。

アジアの七夕での風習

世界にも七夕の風習は伝わっています。まずは日本を含めたアジアの風習から紹介します。

日本の七夕

かつては「棚機」（たなばた）と呼ばれる禊の行事でした。乙女が着物を神様に備え、秋の豊作を願っていたのです。この際に着物を織る乙女が「棚機津女」（たなつばめ）と呼ばれ、着物の織り機を「棚機」と呼んでいました。

そこへ、中国から仏教が伝わると、お盆を迎える準備として7月7日に行われるようになりました。一緒に織姫と彦星の物語が伝わり、星を祈るお祭りとして庶民に広まりました。

台湾の七夕

旧暦の7月7日（8月ごろ）に行われ、織姫と彦星の伝説は日本と同様に伝わっています。風習としては、中国と同様に「恋人の日」として、カップルで過ごすことが多いようです。ただし、夏休みの時期とかぶるのでさほど盛り上がらないとも言われています。

韓国の七夕

旧暦での行事となります。日本と違う点は、願い事はせずに祭壇でお供え物をすることです。織姫と彦星の伝説が伝わっており、当日は雨の方が良いとされています。それは、ただの雨ではなく、久しぶりに再会できた2人のうれし涙だと言われているからです。ロマンチックですね。

西洋の七夕での風習

アジアの他にも七夕の風習を祝う国があります。意外なところではアメリカですが、ギリシャは日本とは少し違う物語が伝わっています。

ブラジルの七夕

日本からの移民が多いことがあり、7月7日に開催されています。「スターフェスティバル」と呼ばれ、地域によっては毎年10万人以上の人が参加します。ブラジルらしく、陽気な楽器の演奏や踊りも行われて賑やかな雰囲気のなか、短冊に願いを書いて竹に吊します。その光景は、幻想的でもあります。

アメリカの七夕

こちらもブラジル同様、日本からの移民が伝えたと言われています。ロサンゼルスの日本人街で盛んに行われており、ほぼ日本と同じ様な風習で祝っています。最近は、日本の文化（マンガやアニメ）などが伝わるにつれ、日本人以外の参加も増えているようです。

ギリシャの七夕

意外なところでは、ギリシャにも昔から伝わる「七夕伝説」があります。もともと織り姫星を「ベガ」と呼んでいて、周囲の星々はその形から琴座と名付けられています。

オルフェウスとエウリディケという妖精の恋物語が基になっており、突然のエウリディケの死を悲しんだオルフェウスが奏でた琴が、空に舞い上がって琴座になったと伝えられています。日本と違い、悲しい物語ですね。

楽しみ方は国や地域よってそれぞれ

中国から伝わった七夕の伝説や風習ですが、日本を始め、ところ変われば祝い方も様々です。ですが、共通しているのが「星」に関する物語や願い事ですね。ここで紹介した国の他にも、フィンランドにも似たような星に関する伝説が残されています。

天の川が最も綺麗に見える七夕を、星を眺めて大事な人と過ごしたいものですね。