レジ袋の有料化は昨今問題になっている環境問題解決のために飲食店や小売店において積極的に取り組まれています。しかし、なぜレジ袋の削減が環境にとってよいことなのか、詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか？

今回はビニールごみの削減がなぜ環境問題の解決に繋がるのか、その理由について解説していきます。

• 普段何気なくレジ袋を購入している
• マイバックを使っているがこの行動が環境問題解決のどの部分に貢献できているかわからない

こういった方はぜひこの記事を参考にしてその意味を理解しておいてください。

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ビニールゴミがもたらす環境破壊

ビニールやペットボトルを始めとするプラスチックゴミは世界の海に約1億5,000万トンも沈んでいると言われています。しかも、毎年約800万トンものプラスチックゴミが海に流出しているのです。このままでは海に生息する魚などの生物の数よりもごみの数ほうが勝ってしまうことも考えられます。

流れたプラスチックゴミは細粒化し、それを魚たちが誤食し、その魚を私達が食す、といった負のスパイラルが発生し、人体に異物が入ることによる健康被害の発生も懸念されます。

また、ビニールゴミがもたらす環境破壊は海だけではありません。山では捨てられたビニールゴミを鹿や熊、ウサギなどの生物が誤って食べてしまい、このことが原因で死亡してしまうといった例が多発しています。

このように、ビニールゴミは海に陸に、地球上のあらゆる自然や生物、ひいては私達人間にかなりの悪影響を及ぼしており、削減に向けた活動を本格的に行わないと私達の子供や、そのまた先の子孫にまで負の遺産を残すこととなります。

ビニールゴミ削減はSDGsのどの項目に貢献する？

17の目標と169のターゲットを掲げ、環境問題や社会問題を解決していく「SDGs」。この取り組みとビニールゴミの削減は深く繋がっているのを皆さんはご存知ですか？果たしてどの目標と関わりが強いのか、詳しく解説していきます。

目標15:　陸の豊かさも守ろう

ビニールはプラスチックでできており、土にかえることはありません。破棄されたビニールのリサイクル率は約9%とかなり低く、残ったビニールごみは燃やされるか、埋め立てられるのがほとんどです。目標15のターゲットには

• 森林を管理して砂漠化を防ぐ
• 土地が悪くなることを止めて、再生する

このようなことが掲げられています。ビニールゴミを削減することで、焼却処理した時の二酸化炭素排出が抑えられて森林が守られるだけでなく、ごみの散乱による土壌の悪化も防止できます。

目標14:　海の豊かさを守ろう

川に流出したビニールゴミやペットボトルは海に流れ、やがてマイクロチップゴミとなり、海洋汚染を引き起こします。ビニールゴミやペットボトルゴミを削減することは、海の豊かさを守ることを掲げたSDGs活動に大いに貢献することにもなります。

目標13:　気候変動に具体的な対策を

ビニールゴミを燃やして処理することにより大量の二酸化炭素が発生し、大気汚染や温暖化現象がさらに進むことが危惧されています。温暖化した地球では未曽有の災害が近年では発生し、多くの人々を恐怖に陥れているのも事実です。ビニールゴミの削減は二酸化炭素の発生を減少し、温暖化予防にも繋がります。

企業はどんな取り組みをしているの？

食品を販売する企業では近年これまでのビニール製包装袋を止め、紙などのリサイクル可能な素材を利用する動きが出ています。また、コンビニやスーパーなどの小売業ではビニール袋を有料化し、マイバックの持参を促進中です。このように、リサイクル素材を導入する、ビニールの使用率を減らしてビニールゴミを削減する、などといった動きがあらゆる企業において積極的に行われています。

私達ができることとは

ビニールゴミの削減は私達の生活改善によっても行うことが可能です。マイバックを持参する以外にも、

• 今まで購入していたペットボトルの飲み物を止めて、マイボトルに飲み物を入れて持ち歩く
• コンビニでもらっていた割りばし、プラスチック製のフォークやスプーンの利用を止めて、自宅からマイ箸、マイスプーンなどをもってくる

些細なことのように思いがちですが、このことを実行することによるSDGsへの貢献度はかなりのものです。こういった行動の他に改善できる習慣がないか、今一度見直してみることがビニールゴミの削減に繋がります。

まとめ

ビニールゴミはリサイクルが難しく、土に返すこともできないことから、海や山などを汚染する原因ともなっています。後世に美しい地球を引き継いでいくためにもビニールゴミの削減に向けて自分にできることは何なのか、ぜひ一度家族や友達と話し合ってみて下さい。