ブランド構築に必要なこととは?作家活動を副業から本業へ繋げるヒント

ハンドメイド作家として「好きなものを作る」ことから一歩進み、「それで収入を得る」段階へ至るには、技術力や感性だけでなく、戦略性と仕組みづくりが不可欠です。本記事では、これから副業・兼業でハンドメイドを始め、最終的には本業レベルで収益を確保したい方々に向けて、具体的なステップ、マインドセット、成功のためのヒントなどを体系的にまとめています。
読者対象としては:
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ハンドメイドを趣味として始めたものの、もっと広げたいと考えている方
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副業として手づくり作品を販売しているが、なかなか収益が上がらない方
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将来的に「ハンドメイド作家」を本業にしたいというビジョンを持っている方
こうした方々に、理論と実践の橋渡しになる記事をお届けします。
目次
収益化を成功させるための基盤:マインドとブランド
1. 好きと強みに基づく“核”を定める
収益化の第一歩として、自分が得意とする分野・素材・テイストを明確に定めましょう。たとえば、編み物、麻紐、レジン、布小物、ワイヤークラフトなどジャンルはさまざまですが、「なぜその素材が好きか」「他と違う自分なりの表現」は何かを自分自身で言語化できることが強みになります。
この「核」が後のブランディングの中心軸となります。方向性がブレると、お客様もあなたの作品世界を捉えにくくなるからです。
2. 収益化を目指す心構え:長期視点と継続力
収益化は一夜で実現するものではありません。最初の数ヶ月は赤字や利益ゼロが続くこともありますが、それを乗り越えるには「試行錯誤を前提とする心構え」が必要です。
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小さい成功や反応を丁寧に振り返る
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失敗から、何が原因だったかを学ぶ
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継続できるペース配分を大切にする
こうした姿勢が、物理的・精神的な疲弊を軽くし、長期的な道を支えてくれます。
3. ブランド構築:価格以上の価値を生むために
作品そのもののクオリティだけで稼ぐのは限界があります。「なぜこの作家から買いたいか」を生むもの――それがブランドです。以下の要素が不可欠です:
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ストーリー性・世界観:作家の想いや背景、制作へのこだわり
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一貫したビジュアル:ロゴ、パッケージ、写真のトーン
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顧客との関係性:ファンとのコミュニケーション、アフターフォロー
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信頼性の担保:発送品質、梱包、案内文、レビュー対応
ブランドがしっかりしていれば、単価を抑える競合と簡単に価格競争には巻き込まれません。
副業から本業へ:ステップと戦略
1. 小規模に始め、実績を積む
まずは副業レベルで、小さな規模で販売を始めましょう。プラットフォームを活用しながら、お客様の反応を見て改善を重ねていきます。具体的には:
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プラットフォーム選定(例:minne、Creema、BASE、Etsyなど)
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出品点数を限定し、売れ筋を分析
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売れた作品から傾向をつかみ、徐々に種類や価格帯を広げる
この段階で「継続して売れる型」をいくつか持つことが、次のステージへの足がかりになります。
2. 必要なスキルと知識を拡張する
副業段階では作品づくり中心でよいですが、本業化を考えると以下の能力も不可欠です:
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マーケティング思考:ターゲット設定、広告、PR
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写真撮影と画像編集:魅力的な見せ方
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文章力とコピーライティング:商品説明、ブログ、SNS投稿
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顧客対応・メール業務:信頼構築を支える
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物流・梱包知識:コストと品質のバランス
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会計・税務知識:売上管理、必要な経費処理
これらを段階的に学んでいくと、安定基盤を築くことが可能です。
3. ネットショップ設立と運営のステップ
ネットショップの開設は、今では昔よりずっと手軽になっています。ただし「ただ開けば売れる」わけではありませんので、以下のステップで丁寧に準備を進めましょう:
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ブランド名・ショップ名を決定
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ショップのデザイン(ロゴ、バナー、配色)を統一
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送料無料条件、送料設定、返品ポリシーなどの規定を明確化
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出品する際に写真を複数角度・スタイルで撮影
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商品説明文には素材、サイズ、使用シーン、ケア方法、作家としての想いなどを含める
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SEO(検索対策)を意識した商品タイトルと説明文の記述
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決済方法・配送方法を複数用意
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販促導線(ホームページへの導線、SNSリンク、ニュースレターなど)を整備
開設後は、在庫管理・発送体制・問い合わせ対応の流れを仕組み化しておくと、規模拡大時にも混乱しにくくなります。
4. 価格設定で収入を安定させる
価格をどう設定するかは難しいところですが、以下の視点を持つとブレづらくなります:
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材料費と消耗品コスト
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労力・制作時間
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ブランド価値や差別化要因
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競合他者の価格帯
- 顧客の価格感覚(許容範囲)
例えば、時間あたり換算して「時給をいくらにしたいか」をベースに逆算する方法があります。また、段階的な価格設定を使い分けることで、幅広い顧客層に応じられる柔軟性も持たせられます。
効果的なブランド構築の実践
1. SNS活用のコツ:共感と発信
SNSはブランド構築・ファン育成において非常に重要な場です。ただ情報を流すだけでなく、以下の観点が鍵になります:
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発信のコンスタントさ:毎日・週数回の更新
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ストーリー性を持たせる投稿:制作風景、素材選びのこだわり、失敗談など
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双方向のコミュニケーション:コメント返信、質問受け付け、アンケート活用
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ハッシュタグ戦略:適切なタグで新規フォロワーを引き込む
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ライブ配信や動画活用:短時間で作り方を見せたり、リアルタイム感を出したり
これらを組み合わせて、フォロワーを「潜在顧客」から「応援者」に育てていきましょう。
2. ハンドメイド作品の販売戦略:差別化と訴求
効果的な販売戦略は、「差別化された価値」をいかに顧客に伝えられるかが肝です。例えば:
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限定販売(期間限定・数量限定)
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コラボ作品(他分野作家、ブランドとのコラボ)
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ギフト需要を見据えたラッピング付き商品
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セット販売やバリエーション展開
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定期販売(定期便・サブスク形式)
こうした戦略を設計し、企画的に打ち出していくことが重要です。
3. 初心者向けジャンルの選定と展開
初心者のうちは、コスト・手間・流動性のバランスがとりやすいジャンルから始めるとよいです。候補としては:
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小物(アクセサリー、キーホルダー、小さな布小物)
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麻紐やロープ素材を使った作品
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レジンアクセサリー
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ワイヤーアート、針金細工
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簡単加工で複数パーツを組み合わせる作品
このようなジャンルで実績と自信を徐々に積みながら、オリジナル性やスケール感を広げていく方法が安定的です。
4. 人気のマーケットとイベント参加
オンラインだけでなく、リアルな場での接点もファンを増やすうえで極めて有効です。例えば:
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地域のクラフト市・マルシェ
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ハンドメイドフェスや大型クラフトイベント
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ギャラリー・カフェでの委託販売
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百貨店催事・ポップアップショップ
これらで実際の顧客反応を得られ、それをSNS投稿や次の戦略にフィードバックできます。
5. 魅力的な作品写真の撮り方
写真はオンライン販売における“売り場”そのもの。以下のポイントを押さえましょう:
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自然光を利用した柔らかい光
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白背景や統一感のある背景
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複数アングルで撮影(正面、斜め、ディテール)
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スタイリング(小物、背景との組み合わせ)
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トリミング・明暗調整・色合い補正
スマートフォンでもアプリを使えば十分にレベルの高い写真が撮れるようになります。
収入アップに向けた具体戦略
1. 収益構造を複数持つ
作品販売以外にも、複数の収入源を持つことで安定性が生まれます。例として:
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ワークショップ/教室開催
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オンラインレッスン・動画販売
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ペーパークラフト図案・データ販売
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コンサルティングやコラボ依頼受託
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ライセンス提供・OEM供給
これらをバランスよく組み合わせると、波のある収益を緩和できます。
2. 作品の“価値づけ”を強める
価格以上の価値を感じてもらうためには、「体験・物語・限定性」を組み込むことが効果的です。たとえば:
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シリアルナンバーを入れる
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制作の裏話やメイキングを添える
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ストーリーやテーマに基づいたコレクション展開
これにより、購入者は「所有する喜び」まで得ることができます。
3. 常に情報を吸収し、トレンドに敏感であること
創作ジャンルは流行の移り変わりが速いため、次の方法でアンテナを張り続けましょう:
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同業者や人気作家のSNSをフォロー
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ハンドメイドメディア・ブログ・ニュースを定期チェック
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展示会やクラフト市を見て回る
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SNSハッシュタグ検索やキーワードトレンド調査
これを日常的習慣とすることで、企画や新作のアイデアが途切れません。
4. コロナ禍と副業の潮流
コロナ禍を通じて、在宅時間の増加やオンライン消費拡大はハンドメイド市場にも追い風となりました。手作り作品の温かみや作家のストーリーが見える販売は、改めて価値を増しています。こうした潮流を活かし、オンライン戦略を重視しつつ、リアルとの掛け合わせも考えていきましょう。
成功する作家活動のヒントと考え方
1. 作家活動としてのライティングの重要性
あなた自身の言葉で作品に想いを込めて語ることは、ファンとの距離を縮めます。ブログやSNSで以下のような内容を書いてみてください:
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日々の制作風景
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失敗談・成功体験
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作品に対する思い
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素材選び・試作過程
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顧客の声や使い方紹介
こうした発信は、購買動機の後押しとなり、コミュニティを育てる基盤になります。
2. 自分だけのブランドを築くには
オリジナリティを発揮するために、他者との差別化を意識しましょう。次の視点が参考になります:
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テーマ性:例えば「自然素材」「再利用」「風景」「民族モチーフ」など
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デザインの統一性:色調、フォルム、装飾などに統一感を持たせる
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シリーズ展開:テーマ別のシリーズ化でファンを育てる
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コラボレーション:異分野のアーティストやブランドとの共同作品
これらを一貫性をもって表現できれば、強いブランド印象が残ります。
3. 継続的学びと自己改善
成功する作家は、常に学び続ける人です。定期的に自己評価し、改善していくためのポイント:
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月次/四半期ごとの売上・アクセス・反応の振り返り
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新しい素材や技法を試すチャレンジ
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他作家との交流/情報交換
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受講講座や書籍で最新知識を取り入れる
このようなサイクルを回すことで、創作力も経営力も向上します。
4. 将来を見据えた挑戦と方向性
本業レベルに到達した後も、次のステージを見据えることが重要です。たとえば:
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法人化(個人事業から法人化へのステップ)
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海外展開(Etsyなどでの販路拡大)
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コラボプロジェクト/企業タイアップ
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展示会企画・ブランド展開
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執筆・講演・メディア展開による認知拡大
次の一歩を考えることが、長く続けられる道筋をつくります。
まとめと今後の展望
1. 今後の市場における可能性
サステナブル志向、モノ消費から体験・ストーリー消費への移行が進む現代において、ハンドメイド作家にはまだまだ成長の余地があります。「一点もの」「作家の想いがこもった作品」は、これからも価値を持ち続けるでしょう。さらに、地域活性化や地産素材利用といったテーマと結びつけることで、差別化も図れます。
2. 作家活動を通じた働き方の変化
ハンドメイド作家として収益化に成功すれば、「好きなことを仕事にする」ライフスタイルが現実になります。働く時間・場所をある程度自分でコントロールでき、生活と創作が調和する働き方が可能になるのです。副業から本業へ繋げた成功体験は、あなた自身の生き方にも豊かな変化をもたらすでしょう。あなたのハンドメイド活動が、たったひとつのブランドとして育っていくことを、心から願っています。
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