七夕になると、短冊に願いを込めて記し笹に結びつける風習があります。では、なぜ七夕に願い事を書いて笹に結ぶのでしょうか。今回は、短冊に願い事を書くときの知られざるルールや好ましくない願い事などを紹介します。

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なぜ七夕に願い事をするの？

まずは、なぜ七夕に願い事をするのか。由来や笹を一緒に飾る意味を紹介します。

由来は中国の風習から

七夕は古来の中国から伝わった風習と、日本の風習とが合わさった行事です。もともと技巧上達を願う風習があり、織姫にあやかり裁縫やはた織りの上達を願う儀式へと変わり、現代では様々な願いを書く風習へと進化しました。

誰が願いをかなえてくれるの？

その願い事を誰が叶えてくれるのは、上述のはた織りや裁縫の技術向上を願う為にはじまった風習から、「織姫さま」なのです。そもそもの行事を考えると納得ですね。

一緒に笹を飾る意味

笹が生えている竹を想像してみて下さい。

空に向かってまっすぐに伸びていますよね。笹の葉は天（神様）に近いところにあり、七夕の歌にもあるようにサラサラと音を奏でる為、ご先祖様の霊を呼ぶと言われているのです。そういった意味で、短冊を笹の葉に結びつけています。

願い事を書く時のセブンルール

ここからは、意外と知られていない願い事の7つのルールを紹介します。

①願い事は一枚に付き1つ

願い事の数には制限はありませんが、一枚の短冊につき一つの願い事を書くようにしましょう。欲張りは厳禁です。

②願い事に応じた色を

五色の短冊の色にはそれぞれの意味があり、それによって願い事の「ジャンル分け」がされています。

赤は「礼」を表していて親族に関する願い事を。

青は「仁」を表して自分の成長をお願いする。

黄は「信」の色と言われ、人間関係に関する願い事に。

白は「義」を表す色で、自分で決めた事などを書くのに適している。

黒（紫）は「習」の文字が表す通り、学業などの願い事を書く時に。

③自分に関することを

上記での色を基に、自分に関する願い事を書きましょう。七夕のそもそもが手芸の上達を願う行事です。

④縦書き

笹に結び付けるので基本的には縦書きです。英単語などの文字が入る場合は横書きでもOKです。

⑤ネガティブな表現はしない

「〇〇は（を）しませんように」と定的な表現は避け、「〇〇ができますように」と書きましょう。前向きに、”こうなりたい”という願望を書きましょう。

⑥言い切る

明確な目標がある時、例えば受験などの場合は「〇〇校に合格する」と言い切るように書きましょう。自分自身への決意表明でもあります。

⑦住所　氏名

織姫さまが願い事を見た時に、誰からの願いか分からなければ願いは叶えられません。短冊には住所の番地までは書かずとも、町名とフルネームは書くようにしましょう。

好ましくない願いとは？

願いであれば、どんな事でもよいのでしょうか？いえいえ、中には好ましくない願い事もあります。

様々な願望はあるけど・・・

よく見かけるのが「お金持ちになりたい」「有名になりたい」などの自身の「願望」です。繰り返しとなりますが、そもそもが手芸上達の行事なので、「字が上手くなりたい」などの具体的な願い事が良いでしょう。

自分自身を向上させる願いを

お子様がいる家庭では、「どうなりたいか」ではなく、「どんな事が上手くなりたいか」を伝えてみてはいかがでしょうか。何よりも、自分自身を向上出来る願い事を書いて欲しいものですね。

年に一度だからこそ、素直な願いを

「手芸上達を祈願する」といった、七夕が伝わった本来の意味を知ることで、具体的な想いが浮かび上がってくると思います。素直に自分と向き合い、今年はひと味違った願い事をしてみてはいかがでしょうか。